文/田中 秀史
ホームページを制作・運用していて、
陥りやすい落とし穴のひとつに、「サイト訪問者は、ホームページ
の全体構造を知らない」という点があげられます。
制作・運営する側はいわば神様みたいな存在で、当然のことながら
ホームページの全体構造を把握しています。把握しているからこそ、
よりサイト訪問者に対して分かりやすい構造を持ったホームページ
が構築出来るのですが、一方で分かりすぎているが故に、
時にはそれがアダになってしまうことがあります。
よくある話を、例にとってお話しましょう。
例えば、ある商品が定番商品ページに掲載されていたとします。
この商品が何かの理由で、サイト上の特集ページで
大きく掲載されるようになったとします。
このとき定番商品ページからは、その商品を除いてくださいという
依頼を時々いただくことがあります。ホームページ上でタブって
情報が掲載されているのは、好ましくないというのがその理由です。
しかし、その商品が特集ページで掲載されていることは、
サイト運営者は知っていますが、サイト訪問者が知っているとは
限りません。
何も知らないサイト訪問者が特集ページをスルーして、
定番商品ページを閲覧して、その商品が掲載されていなかったと
したら、どうでしょうか。その機会損失ははかり知れません。
上記は、かなり分かりやすい例ですが、それ以外の本当に
細かいところで、サイト全体構造を分かっている前提で
作られているものが、ホームページには意外と多くあったりします。
そのような「神の視点」で作られているホームページ構造に
なっていないか、このお盆中にゆっくりとチェックしてみては
いかがでしょうか?
» このコラムの個別ページを見る | 2011年08月10日
文/齋藤 伸也
企業サイトを設計する場合、その構造をツリー図で描くことが
多いと思います。しかし、ともすれば教科書的なツリー図に
おさまってしまうこともあるようです。
例えば、居酒屋のメニューを示すページ構造が、
下記のようになっていたらどうでしょう?
□食物一覧ページ
├□肉一覧ページ
│├□牛一覧ページ
││├□牛スジ煮込みページ
││└□牛ステーキ鉄板焼きページ
│├□豚一覧ページ
│└□鶏一覧ページ
├□魚一覧ページ
└□野菜一覧ページ
確かに分類上は合っています。合っていますが、
生き物図鑑の目次のようで、どうも食欲がそそられません。
実際の居酒屋では「店長のオススメ」「本日のオススメ」
「刺身」「焼き物「揚げ物」といった定番のククリがありますが、
サイトでもお客様の気持ちになってククリを考えてみましょう。
そうすることで、お客様が商品を選択しやすくなり、
ひいては商品の売れ行きにつながる、といった具合です。
■新しさ
最新情報、更新情報、新商品など、
新しさのククリはサイトでもよく見かけますね。
商品によっては、古さがククリになる場合もありそうです。
■時間
季節、月、週、日、朝昼晩など、時間のククリにも色々あります。
今なら、夏向け、サマータイム向けなどでしょうか。
■イベント
個人なら、正月~お中元~お歳暮~年末まで色々とありますし、
企業でも、採用~決算~◯周年など色々です。
■対象
個人向けなら、学生、父母、独身、家族、年代、初心者向けなど、
企業向けなら、業種、業界、規模などのククリがあります。
■場所
都道府県別、オフィス/家庭、インドア/アウトドア、
他では生産地別などのククリも考えられます。
■シーン
◯◯な時に合う商品、というククリです。
節電、クールビズ、ダイエット、プレゼント、出産、卒業、
結婚、金婚、還暦など。企業向けでも、◯◯したいというニーズが
ありそうです。増やしたい、減らしたい、楽したい、守りたい・・・
■価格
100円均一、300円均一といった価格もあるククリ方ですね。
松竹梅、ワンコイン、◯◯放題でいくら、というのもあります。
■その他いろいろ
有名人が利用、ドラマで使われた、メディアに掲載、
◯◯ランキングなどなど、なでしこ優勝に乗っかるのもありです。
冒頭でサイト構造の話をしましたが、
サイト構造はコンピュータのフォルダのように
必ずどこかのフォルダ【だけ】におさまっていなければならない、
ということはありません。
商品を買う理由は、人それぞれ様々です。
もし、そこにニーズがあるのなら、
商品のククリ方を考えてみませんか?
ニーズがあるククリで商品をまとめて見せたり、
ククリを掘り下げたりすると、
お客様の気持ちに何かを届けられるはずです。
» このコラムの個別ページを見る | 2011年07月27日
文/巽 太陽
会社名や商品名での直接的な検索を、「指名検索」と呼びます。
思い出してみてください。
Web担当者がSEOを意識しはじめる初期衝動は、
「この名前で検索したとき検索結果に表示されてほしいなあ」
だったのではないでしょうか。
ですが、SEOについて知識を深めていくと、
「指名検索よりも検索数の多い、業種・業務キーワードでの検索や
プラス地域名での検索時に表示されることが肝だ」
と考えるようになります。
それ自体はあながち間違いではありません。
しかし問題は、そちらを意識するあまり当初意識していた指名検索
のことがすっぽり抜け落ちてしまうケースがあることです。
「うちは会社名での検索でもちゃんとSEOできてるよ」という方、
会社名のほかの表記はいかがでしょう?
漢字、ひらがな、カタカナ、英語、略称、愛称、間違い検索、
地域名などとの複合検索・・・。どの場合にも対応できていますか?
指名検索でのSEOは基本の「基」なので、その重要性が話題になるこ
とは少なく、失念されがちです。
ですが、自社をわざわざ探してくれているお客様がどれほど大事か、
それは言うまでもないでしょう。
検索社会となった昨今、会社名や商品名自体を検索に適したものに
することも大事です。
似た名前の商品があったり、一般名詞すぎて競争率が高かったり、
間違って変換されやすかったりする名称は避けるべきでしょう。
指名検索でのSEOは、突き詰めていくとそこまでの配慮が必要です。
指名検索への対応について、いま一度考えてみてください。
» このコラムの個別ページを見る | 2011年07月13日
文/齋藤 伸也
イーナチュラルがホームページの企画について打合せをする時、
SEOやデザインといったホームページの話よりも、
企業のビジネスそのものの話をする割合が圧倒的に多くなります。
クライアントのビジネスについての話を伺う中で、
クライアントの顧客についての理解が深まり、
WEB上で表現すべき差別化ポイントが明らかになっていくのです。
こういったビジネスの話をしていると、
クライアントが何をどう実践しているかの話を伺っている時、
我々が言うことがあります。
「そんなことまで、しているんですか」
「それは、スゴい」
「そこに絞ってアピールしましょうか」
すると、意外そうな顔をされます。
それもそのはず、自社にとっては何年も続けている
あたり前のことに対して、
我々がスゴいとか何とか言っているからです。
そのスゴいこととは、例えば
・農家が、生育や天候によって朝から晩まで仕事モードだったり
・飲食店が、スープの仕込みに何日もかけていたり
・食品工場が、建物から従業員の服装まで完全無菌状態だったり
などでしょうか。
このように、本人にとってはあたり前でも、
第三者から見ればスゴいことって意外にたくさんありますよね。
そのスゴいことを見つけるのが、
ホームページ企画のポイントかもしれません。
なぜかというと、ネット上では地域の制約なしに、
同業者全てが競合店のような状態ですから、
自社のスゴいところをキッチリ伝える必要があるのです。
「自社のあたり前だけど、顧客にとってスゴいこと」
それを見つけ出してホームページに反映させましょう。
» このコラムの個別ページを見る | 2011年06月08日
文/巽 太陽
東日本大震災から二ヶ月半が経とうとしています。
消費者行動に大きな変化をもたらすこの出来事の前後で、
企業サイトのアクセス数はどのように変化をしたのでしょうか。
弊社が管理している様々なお客様のアクセス結果から、
震災前の2月と、震災の影響があった3、4月を比較し、
1日の平均訪問ユーザー数の増減を調査しました。
すると
■訪問ユーザー減少サイト・・・72%
■訪問ユーザー増加サイト・・・28%
と、実に全体の7割強のサイトで、減少という結果でした。
さらに下記は、2月の値を100%とした場合の、増減率の平均を
訪問ユーザー減少サイトと増加サイト別に集計したものです。
■訪問ユーザー減少サイト(弊社管理サイトの72%)
----------------------------------------------------------
│ 2月 │ 3月 │ 4月 │
────────┼─────┼─────┼─────┼
訪問ユーザー数 │ 100% │ 86% │ 92% │
■訪問ユーザー増加サイト(弊社管理サイトの28%)
----------------------------------------------------------
│ 2月 │ 3月 │ 4月 │
────────┼─────┼─────┼─────┼
訪問ユーザー数 │ 100% │ 143% │ 132% │
多くのサイトの訪問ユーザー数が減少する一方で、
訪問ユーザー増加サイトの増加率もかなり大きいのが印象的です。
やはり地域や業界による直接的影響は大きく、
関東近辺の飲食業界や賃貸・新築などの業界は減少、
逆に住宅や土地の修理に関わる業界などは増加していました。
この結果は、みなさんの想像通りです。
しかし、業界的な理由以外でも増加していたサイトがありました。
それは「震災関連の有用な情報を積極的に発信したサイト」です。
CMSを活用するなど普段から情報発信に積極的なお客様は、
震災後もすぐみなさんの役立つ情報を発信していました。
「この状況の中、自社に何ができるか」を考えていたのです。
それが、3割弱に過ぎないサイトのプラスアクセスが、
7割を占める減少サイトのマイナス分を上回った要因の
一つと言えるでしょう。
あくまで弊社管理サイトの結果ですので、
業種の偏りや、震災とは無関係の変動もあるかもしれません。
しかし、企業の情報発信に対する日頃の姿勢が、
非常時において顕著に現れた結果と言えるのではないでしょうか。
» このコラムの個別ページを見る | 2011年05月25日